風営法対象外プレイヤー

COJと音ゲーと水曜どうでしょう @fies6928

過去の失敗記②「ふぃえすVS牛角ケンゾー」

牛角ケンゾー事件〜
約8年程前、牛角某店にて男4人で食べ放題を頼んだ時の事でした。
まずこの食べ放題、制限90分で先出しの盛り合わせを完食次第指定のメニューの食べ放題が解禁されるという仕組みでした。
七輪が用意され、盛り合わせも飲み物も届き乾杯も済ませ、いざ決戦の刻!と皆が思い思いに肉を網に乗せ始めます。

さっ・・・さっ・・・

乗せ始めましたが、一向に肉が焼ける気配がありません。今から肉を喰らおうって気持ちなのに、肉を置いた時のレスポンスが(さっ・・・)では肩透かしもいいとこ、気持ちが空回ってしまいます。
焼肉はライブです。肉というスターが網という舞台に降り立った時、彼等の一夜限りの伝説のライブは幕を開け、会場は炎を纏いながらも激しく奏でる彼等の肉汁弾け飛ぶ焼き音(ギグ)に熱狂するはずです。しかし彼等の音は我々にはまるで届いてこない。
火力が足りないという事は今回は言わば音響側、PAに問題が生じていると言って良いでしょう。
しかし相手は七輪、多少スロースターターなのは我慢しなければいけません。
ただ時間制限があるのも事実、我々としては早くこのオープニングアクトを終えていただいて、本番にて思う存分ライブを楽しみ各々ダイブやモッシュに身を預けたい気持ちだったのです!

10分くらい経ったでしょうか・・・ここでたまらず店員さんを召喚。
火が弱いので交換をと依頼すると快く応じてくれました。
一旦主役である彼等にも掃けていただき、ローディーさん達が機材を片付けPAさんに再調整してもらいました。
「さてさて邪魔は入ったが待たせたな!お前ら仕切り直しだぜ!」と快調なMCも飛ばしつつ再び七輪の元へ彼等を舞い戻しました。夜はこれか

さっ・・・さっ・・・

「・・・変わらんやん」

全く焼けていない訳ではない、のですが相変わらずの機材トラブルです。焼肉なのに恐ろしく低温でじっくり焼き上げてしまっています。
周りのテーブルでは居場所がなくなった火が昇り竜の如く七輪から飛び出しております。網の上ではそれに呼応するかのようにウインナーやタンがギグを奏でていて、言わばV系の彼等のその様子にバンギャル達も黄色い悲鳴を上げ後を追います。
この余りの落差、そして店内が忙しく呼べども呼べども店員が来ない為4人で静かに網を見続ける他ない現状。過ぎ行く時間、茫漠とした未来・・・。
あまりにも僕等の卓だけ静かな為、周りからはまるで意図して七輪をその状態にしているかのように思われたかもしれません。「逆に通はこうして食べる」そんな雰囲気さえ漂いつつあったかもしれません。
しかし断じて違います!
もう割り箸すらも焼き焦がすくらいの圧倒的な火力!
天井まで突き上がるくらいの昇り竜!
それらを、救世主(メシア)を我々はただひたすらに待ち詫びていたのです。


どれくらいの時間が経ったでしょうか・・・今まではバイトの娘だったのが3回目の七輪交換要請時には店長らしき男性が現れました。
彼はジョイマンに似た容姿で名札には何故か「冷麺ケンゾー」と書かれていました。そして殺気立つ我々の視線を物ともせず、何故か超笑顔。
「うっす!七輪お待たせっす!」
ガチンと乱雑に置かれた七輪、蓋を外さずとも伝わる有無を言わさぬ熱気、蓋を開けるとそこには完璧にセッティングされた機材(炭)・・・
前二つが地方の小箱レベルだとしたら、幕張メッセくらいの違いがそこにありました。
ケンゾーは僕等のリアクションに満足そうに腕を組み、こう言いました。
「これは凄いっすよ!!!」
『いや、何で最初からこれじゃないんですか?』
僕は残ったチューハイを一気に煽り、ここぞとばかりに続けました。
『大体凄いっすよ、の前に申し訳ございませんでしたの一言くらいあってもいいんじゃないの?店長やろ?どんだけ待たせたと思ってんの?なぁ?おい?』
固まるケンゾー。 
(何で・・・凄いの、とっておきの持ってきたのに・・・)と言わんばかりの困惑ぶりでした。
その態度に思わず右手に持ったトングを床に叩きつける僕。
『もういいお前表出ろ!』
酔った勢いもあり僕と同時に県警も腰を上げるすんでの場面でそれまで寡黙だった先輩が「ふぃえすくん止めよう時間がもったいないからさ」と止めてくれました。
反省し気を沈め、ようやく、ようやく、もうカピカピになっていた先出しの盛り合わせをみんなで食べ終えてボタンで店員を呼び出した時でした。

『あ、この牛角カルビと厚切り・・・』
「オーダーストップのお時間ですけど」


・・・
その後先輩が事情を説明し抗議してプラス30分延長が認められた(それでも少ないけど)のと、ケンゾーからは会計時に謝罪をいただきドリンク代をサービスしてもらいました。
その後仲間内で何度かその牛角に足を運びましたが、それ以来ケンゾーの姿を見たものは誰もいませんでした。
果たして「冷麺ケンゾー」とは、本当に存在していたのだろうか・・・。
今ではそれを確かめる術は・・・たくさんありますがもう会いたくはないので放置しておく事にします。


しかし若気の至りとはいえ同じ接客業相手にあの態度はいけませんでした。反省しております。
でもやっぱあれはねーよな・・・同じ接客業故に許せんかった。



では