デブにベルトが必要な理由
〜掴み〜
ご無沙汰しております。挑発の本拠地ことふぃえすです。
前回ブログに"人生のコア期を平穏無事に消費した上で30代に突入してしまった悲哀や嘆き"を徒然に書き殴ってから約5ヶ月が経とうとしています。あれから季節は反転し、耶馬渓は一目八景から降る秋に余情を残す間もなく冷気耐性の装備品を箪笥から引っ張り出しました。
(蛇足ですがあのブログの少し後に地元が台風で割と大変な目にあいました。結果的に不謹慎なエントリーになってしまったのが心苦しい。台風舐めてました。すみません)
毎年そう感じるので毎年周りに似たような話をしてしまうのですが、子どもの頃に比べて確実に間の季節(春や秋)が短くなっているように感じます。ただ自分が歳をとり、そういう細やかな季節の移ろいに鈍感になっているからなのかなぁとも思いますが、いやでもやっぱり近頃の日本には"あったか〜い"と"つめた〜い"の間の"ほどよ〜い"が少ないと思わざるを得ません。自販機でコンポタとか"ほどよ〜い"があったら買いたいよね。すげぇあっちぃからアレ。
〜現状〜
この5ヶ月も特段、何もありませんでした。
あいも変わらず酒を飲み、音ゲーをやり、気紛れで料理を始めてみて(もう飽きた)、たまにカラオケや観光に行ったりと、たまにある嫌な事はのらりくらりとかわしつつ、休みには程よく欲が満たされて眠る、そんな毎日です。
そう、つまりは更に太ったという事です。
ある日愛用していた"カコミエール"(数年前の自身のツイートが見られるアプリ)がいきなり使えなくなり"あなたの過去の履歴はありません"と過去を否定されるような表示が出た際には、君の名はでメモ帳から三葉のメッセージが消えていく時の瀧君みたいになったりもしましたが今は過去を疑わずに生きています。
そう、つまりは過去があって現在があり未来に至るという事です。
俺の名は、ふぃえす。
〜本題〜
これは恐らくステージ2から3程度のデブあるあるネタだと思いますが、自分がそのステージになってそれを体験してかなり衝撃を受けたのであえて書いてみる事にしました。
皆さん、デブにベルトが必要な理由、御存知でしょうか?
仕事や冠婚葬祭など社会的な場面では無くプライベートでの話で、履いてるパンツのサイズ感とかフィット感、ファッションやこだわりなんかもあるから一概には言えない話ではあるのですがそれらは一旦置いといて、こう簡素な考え方でお願いします。
"え?そんなムチムチ、パンパンになってるのにベルト要らなくね?"て事です。
僕も自分がそうなってしまったのでそう思ってしばらくベルト無し生活をしていたのですが、ある日その異変は皆様のあまり馴染みのない場所に訪れました。
スラックスやGパンにあるベルト通し、ベルトループの部分に謎の折り目が付くようになるのです。さて、何故でしょう?お考え下さい。
画像で見ればおわかりでしょうか?
答え:抑えきれずにはみ出た腹肉がパンツを上から圧縮する形になり、それによりベルトループが折り畳まれるようになってしまうから!!
これを防ぐ為にデブもベルトをしているわけなんですね。ダメージを最小限に抑える為の防護策なわけです。
余裕のあるサイズを買ってもはみ出る時ははみ出る(この時の自分を僕は"調子が良い"と呼んでます)ので仕方がありません。
この話を先輩にした時言葉を失って俯いてしまいました。やはり知らない世界の話はウケが良いようです。
〜そして減量へ〜
職場に金で解決出来る事は何でも金で解決したがる先輩がいます。アプリもインストールが終わる前にりんごのカードを買いに行くような人です。他の趣味もまずは形から入りモノだけは立派なやつを誰よりもいち早く用意するタイプ。それでいて飽きやすい。
僕はその人を軽蔑していましたが、こと自分の事になるとデビルふぃえすはとっても正直でした。
「運動したくねぇ。食いてぇもんを食いてぇ時に食いてぇ量食いてぇ。楽して痩せてぇ。わからんか?金だよ金・・・」
これには野党側エンジェルふぃえすも「実際それよな」と矢の代わりにいいねを放つ始末。満場一致。割れんばかりの拍手が僕の腹から響いてくるようでした。ただ単に腹が減ってただけかもしれません。
意を決してドラッグストアに向かいました。
お目当ては松重さんのCMで有名な「ナイシトール」でした。
これですね(公式ページより)。
自分でもあまりにも安直なチョイスだと思います。"あれだけ大々的にCM打ってるし売れてるんだろうから他の市販のやつよりかは効くだろう"とこれまた希望的観測マシマシな思考をまず籠に入れて店内を回っていきます。
すぐに発見。3種類ありました。85、G、Z。更に箱にキャッチコピーのシールが貼っていました。一見大中小色んな需要に応えられるラインナップに見えますが、しかしこれ実際に箱とその絵柄を見たらわかるんですが僕みたいなステージ3の人間からしたらもう"Z一択"です。
(公式ページより)
もう圧が半端ないんですよ。製薬側のもうこれ以上勉強できまへん感、これで痩せんわけないやろ感、特効薬感、デブ達に天より与えられし神々の最後の救済感、メタボ界のレッドヨッシーエキス感、どれも半端なく滲み出てる良ジャケです。またこのカラーリングが良い。金で解決したい派はジャケ買いですよこんなの。
もうこうなると思うツボで、僕の思考はヤツを買う為に対価として失う6000円の正当性を未来の自分へと主張する為に必死になります。
「いやだって実際モンハンとかだって防具はZシリーズが優秀なわけだし、有効成分が"満量5000mg"て事はイコール僕の脂肪に毎回5000固定ダメージ入るわけだし、それで6000円割ったら格安。実質タダどころかプラス」
と、パチスロで大負けした時に周りに言った「65000円でヤクルト1本手に入れたけど、中にLカゼイシロタ株が200億も入ってるから乳酸菌で投資割ったら実質大勝ち」のような、十八番の謎理論を展開していきました。
ほほほーい!!と20代前半に手にしていたスリムボディへの帰還を夢に見、よし買うぞ!生まれ変わるぞ!修行するぞ!と箱に手を伸ばす、その矢先に奴は現れました。
「こんにちは。何かお探しでしょうか?」
出ました。登録販売員さんAとエンカウントしてしまいました。
しかし素早さに定評のあるデビルふぃえす、すかさず先制攻撃に出ます。
「いや、自分で探すので大丈夫です」
もう僕としてはこの言葉と、僕のこの腹の出具合と、僕が立っているコーナーの商品カテゴリから全てを察して欲しいのです。そう日本人は察せる民族なのです。僕だってこんな身なりですがやはり恥ずかしさもあるのです。そっと選ばせて欲しいのです。
「風邪ですか?」
いやなんでやねん。村のNPCかお前。
もう一度バシルーラを詠唱して何とかNPCを撃退し即座に"救済のZ〜この世は金〜"を一般レジに持っていきます。奴が戻ってくる前にこの店を後にしたい。そんな僕の逸る気持ちにレジは応えます。
「「「医薬品です!!御説明は必要ですか???」」」
要らん要らん!!大っきい声で言わんでいいって!!
〜結果〜
頑張って飲み切りましたが、期間中めっっっっちゃお腹下しました。途中から「食べたものをろくに消化させずに出す、そういう作戦?」と思うくらい相性が悪かったです。
箱側面に健康な人以外が使うと実際下すよ的な文言があったので、そして僕は健康ではないので多分効き目が別ベクトルに強く出たようです。でもこれって不健康な人が改善する為に飲むものじゃない?
効果はあったかというと、並行して食事制限や運動をしたのならば未だしもそれすらしないのだから目に見える効果が20日そこらで出る訳はありませんでした。買った後冷静になってレビューサイトとかも見て回りましたがおおよそ書いている事は同じでした。
"楽して痩せられるそんな美味い話はないよ"
では